2021.08.17Snow Peak LAND STATION HAKUBAでユニバーサルツーリズムの可能性を探ってみました

取材日2021/6/29

外出支援のマッチングプラットフォーム「ドコケア」は、交通弱者2000万人を救うことをミッションとして掲げ、企業・団体様と協働しながら、病や障害があっても自由に外出できる世の中の実現を目指しています。

今回は、株式会社バリアフリーカンパニーよりお誘いをいただき、ユニバーサルツーリズム×地域活性化の取り組みを推進していくための現地視察を行いました。

本記事では、Snow Peak LAND STATION HAKUBAで行われた視察の様子をレポートします。

 

Snow Peak LAND STATION HAKUBAとは?

Snow Peak LAND STATION HAKUBAは、長野県北安曇郡白馬村にある体験型複合施設です。

建物はあの世界的な建築家、隈研吾さんがデザインしており、施設内には国内最大規模のスノーピーク直営店のほか、レストラン(雪峰)やカフェ(スターバックスコーヒー)、観光案内所、イベントスペース、キャンプサイトがあります。

詳細はこちら:Snow Peak LAND STATION HAKUBA公式サイト

 

ユニバーサルツーリズムとは?

ユニバーサルツーリズムとは、すべての人が楽しめるよう創られた旅行であり、高齢や障がい等の有無にかかわらず、誰もが気兼ねなく参加できる旅行を目指す取り組みを指します。

引用:観光庁HP

 

施設内の様子

今回のモニターツアーには電動車椅子ユーザー、視覚障害の当事者の他、ユニバーサルデザインの専門家の方々とドコケアのスタッフが参加し、それぞれの専門的な視点から意見交換を行いました。

レストランではミシュラン三つ星シェフが監修した、ご当地の素材を活かした素敵なお料理に舌鼓を打つことができます。

ショップの入口にはスロープ、施設内にはユニバーサルトイレがあり、車椅子での移動も可能です。

ユニバーサルトイレは、屋外からも直接出入りができ、キャンプ場に宿泊の際も24時間利用できます。

キャンプサイトにはトレーラーハウスとテントサイトがあり、豊かな木々の中で自然を満喫できます。

隈研吾さんデザインのトレーラーハウス「住箱(じゅうばこ)」まるでホテルの一室のような空間に、一同興味津々です。

トレーラーハウスの脇には、立派なテントサイトスペースもあります。

見学の最後は施設前の広場へ。ここはフリースペースとして誰でも無料で入ることができます。季節によっては週末マルシェを開催し、地域の農家さんが野菜を販売をしたり、イベントスペースとして活用されています。このスペースでテントを張り、焚き火をすることもできるそうです。

見学を終えた後、キャンプ企画の構想が話し合われました。参加者からはキャンプには焚き火が欠かせないだろうという意見が挙がりました。

施設担当者の河合さんも、焚き火は薄暗い中で羞恥心を和らげ、普段しないような話ができる雰囲気をつくる作用があり、一体感を産むことを教えてくれました。

この一体感をつくることこそが、「みんなでサポートしあって楽しむ」「互いの理解を促進する」ことを目指すユニバーサルなキャンプにおいて、中心的な価値になっていきそうです。

一方で、バリアフリーの観点から以下のような課題も見えてきました。

・キャンプサイトの住箱の入口は階段があり、車椅子対応になっていない
・近くの宿泊施設は設備が古い所が多く、バリアフリー対応していないケースが多い
・隣の日帰り温泉もバリアフリー対応ではない

これらの点から、まずは焚き火体験を中心としたデイキャンプから始めるのが良いのではないか?という意見が挙がりました。例えば夕方から20時頃まで企画を開催し、日帰りで帰りたい人、泊まりで参加したい人どちらも参加できるような内容です。

Snow Peak LAND STATION HAKUBAから最寄りの松本駅、長野駅までは車で1時間ほどなので、駅周辺のホテルで一泊して周辺の観光を満喫することも可能です。

これからどのようなキャンプ企画になるか、今後の展開が楽しみです!

 

【感想】今回のモニターツアーを通じて

株式会社スノーピーク白馬
取締役 執行役員 事業本部長
河合 秀明様

今回Snow Peak LAND STATION HAKUBAをモニターツアーの場に選んでいただいたのは、とても意味のあることだと思います。

実は私自身も以前、障害をお持ちのお子様の団体をキャンプ場に受け入れた経験があります。そのときに参加した子供達の無邪気な笑顔と、「こんな経験をさせてあげられると思わなかった」という親御さん達からの喜びの声をいただいたことが印象に残っています。

Snow Peakはキャンプの楽しさを「遊ぶ」ことだけでなく、衣食住、そして「働く」ことを通じて、より多くの人に知っていただこうとしています。しかしながら、現状の日本のキャンプ人口はまだおよそ10%に満たないほどです。残りの90%以上の方々に気軽に来ていただける施設を目指す上で、誰でも楽しめる環境を用意することは非常に大切であると、今回再認識することができました。まだまだバリアフリー面での受け入れ体制が不十分な面もあることがわかったので、今後の課題として、引き続き皆様の意見も伺いながら改善していきたいと思いました。

キャンプには、人の人間性を回復する作用があります。例えば自然の中で火を囲むと、初対面の人同士でもすぐ打ち解けられたりします。だからこそ色々な境遇の人が混じり合って、同じ場でキャンプを楽しんでいただきたいです。

我々は、Snow Peak LAND STATION HAKUBAをオールシーズンを通して白馬の魅力を伝え、人と人とを繋ぐハブにするべく、これからも取り組んでまいります。

 

ドコケアの今後の展望

今回のモニターツアーへの参加は、バリアフリーカンパニー代表の中澤信さんにお声がけをいただき、介助を行う側の視点で視察をさせていただきました。

視察を通じて、介助者のマッチングプラットフォームであるドコケアが、ユニバーサルツーリズムの実現に向けてお力になれる部分は大きく二つあるのではないかと考えています。

一つは、医療的ケアなど、介助に特別なスキルを要する方が参加する場合の介助者の派遣においてです。ドコケアは看護師などの医療従事者や、介護福祉士などのプロフェッショナルスキルを持つ介助者が登録介助者の中で半数を超えていますので、様々な介助依頼に対応することができます。また、中長期的には地域住民と観光客を繋ぐプラットフォームとして、地域の互助の活性化に貢献できるようになりたいと考えています。

二つ目は、参加者に対して学習機会を提供することです。当企画のコンセプトは、”誰でも参加できるキャンプ”であり、障害者に対象を絞ったものではありません。障害を持つ人も持たない人も、同じ空間でキャンプを楽しむことを理想としています。

したがって、障害者の方とのコミュニケーション経験や介助経験がないことで参加ハードルが高くならないよう、弊社の移動支援サービス運営の中で蓄積してきたノウハウを提供し、安心してご参加いただけるような取り組みをサポートしていきたいと考えています。

いずれは施設スタッフ向けにも研修を提供し、施設側としての受け入れ体制の構築にも寄与できればと考えています。今後の取り組みにぜひご期待ください!

 


ドコケアでは、交通弱者2000万人を救うことをミッションに掲げ、現在以下のような取り組みを行っています。病や障害があっても安心して外出できる世の中を創ることに一緒に取り組んでいただける企業・団体様を募集しています。

・移動支援を基点としたCSR、SDGsの取り組みの推進
・高齢者のワクチン接種の移動支援
・Universal MaaSの実証実験
・バリアフリー情報やユニバーサルデザインについての情報連携
・高齢者や障害者の店舗への来店促進の取り組み
・患者向け通院支援の取り組み
・福利厚生として従業員の家族の外出支援サービスを提供
・従業員の副業、研修としての介助機会の提供
・住民の通院支援や買物支援の取り組み
・認知症サポーター等の地域資源の有効活用