「障害」「障害者」の表記について
当ホームページでは、「障がい」「障がい者」ではなく、「障害」「障害者」の表記を使っております。
これまで一部に表記の混在がみられましたが、今後は、固有名詞等の特殊な場合を除いて「障害」「障害者」に表記を統一していきます。
以下で、このような表記をする理由を説明いたします。
理由1:音声読み上げ機能を使う方々への配慮のため
視覚障害のある方々をはじめとして、スクリーンリーダーなどの音声読み上げ機能を使って当ホームページをご覧になる方々がいます。
そうした場合に、「障がい」は「さわりがい」と誤読される可能性が高いことが知られています。
当ホームページでは、アクセシビリティ担保の観点から、より誤読の可能性の低い「障害」の表記を使うこととします。
理由2:障害の社会モデルを反映するため
ご存知のように、「障害」はもともと「障碍」と書きました。戦後の国語審議会で、当時の当用漢字に「碍」が含まれないので「障害」に書き換えられたというのが、「障害」という表記の歴史的経緯です(同様の書き換えには「諒解」と「了解」などがあります)。
その上で、「障がい」という表現は、「障害をもつ人を『害』扱いするのはおかしい」という考えから提案されたものでした。
重要なことは、この配慮の前提には、「障がい」とは個人の身体的・精神的特徴そのもののことだ(だから「害」という字を使うのは不適切で失礼だ)という考え方があるということです。そして、この前提となる考え方は、国際的にみれば現在それほど主流ではありません。
障害のある人々を正しく尊重するための考え方として、国際的に受け入れられるようになってきたのは、「障害の社会モデル」です。障害の社会モデルとは、「障害」を、特定の身体的・精神的特徴そのものの問題として理解するのではなく、そうした特徴をもつ人々に不利益を強いている他者や環境の問題として理解するという考え方です。
障害の社会モデルに従えば、「障害」とは、障害者という個人の性質ではなく、障害者に不利益を強いる社会の性質ですから、「害」という字が含まれていてもよいでしょう。むしろ、「障害者」は社会の側にある「障害」によって不利益を強いられており、私たちはそうした「障害」を取り除くことで社会をよりインクルーシブにしていくべきだというビジョンが、よりはっきり示されるようになります。英語の disabled people や people with disabilities という表現にも、この考えが反映されています。
ドコケアは、誰もが自由に安心して外出できる社会を目指し、外出のハードル=「障害」をなくすことに取り組んでまいります。