【上級編】聴覚障害の方のお出かけ
1.聴覚障害とは
ー聴力
2.事前のやり取り
ーコミュニケーション手段
3.お出かけ中
ー挨拶
ー話をするとき
ー移動するとき
1. 聴覚障害とは
聴覚障害は、外見だけでは障害があるかどうかが分からないことが特徴です。
聴覚の障害は、聞こえる音の大きさ(聴力)によって、大きく4つに分類されます。
(WHOによる分類)
2. 事前のやり取り
利用者さんごとに、必要としている介助やコミュニケーション手段は違います。
単純な聴力の程度だけでなく、どのようにコミュニケーションを取りたいのか、何をサポートして欲しいのかを知ることが大切です。
○聴覚障害の程度
○コミュニケーション手段(手話や筆談など)
○コミュニケーションにおいて配慮すること(声の大きさや話す速さ)
○必要なサポートは何か など
【コミュニケーション手段】
○口話
相手の口の動きを読み取って言葉を理解する「読話」と、自分で声を出して言葉を伝える「口語」を組み合わせたもの。
○手話
手指の動きと身振り、顔の動きによって表現される視覚的な言語。
○筆談
文字を書いてコミュニケーションを行う方法。
紙とペンを使うだけでなく、携帯の画面に文字を打ち込んだり、手のひらに指で書いたりする
場合も含まれます。
利用者さんが紙やペンを使ってコミュニケーションを取る場合、介助者さんもお出かけ時には
メモ用紙とペンを持っていきましょう。
下敷きになるものが無い場合に備えて、厚みのあるメモ帳や芯の太いペンを持っていくように
しましょう。
○マスクをしてお出かけする場合
口話や手話を使う方にとって、唇の動きや表情は重要なコミュニケーションツールです。
重要なことを伝える時は、十分距離をとり、話す側だけマスクを外して伝えたり、筆談にする
など、配慮が必要です。
お出かけ前に、介助に必要な情報を収集する。
3. お出かけ中
【挨拶】
待ち合わせのときは、後ろから急に声をかけるのではなく、利用者さんが見える位置から近づき
ましょう。
服装や鞄の色など、お互いが視覚的にわかる合図を決めておくと良いです。
挨拶が済んだら、事前に確認した介助方法やコミュニケーション方法を再確認しましょう。
【話をするとき】
話をするときは、以下の点に気を付けると、コミュニケーションが取りやすいです。
重要な話をする時は、利用者さんが理解できているか都度確認しましょう。
▼利用者さんが話す場合の注意点
○利用者さんの口の動きや表情、身振りも見る
○分からないときは都度確認する
○内容が理解できているか、聞き返す
○内容が理解できたときは、笑顔で頷く
▼介助者さんが話す場合の注意点
▼筆談時の注意点
【移動するとき】
狭い道で車や自転車が後ろから来ても、利用者さんは気が付かない場合があります。
車道側を介助者さんが歩くようにしましょう。
背後から自転車等が来た際や、駅のホームでの電車到着時は、利用者さんに身振り
手振りでお知らせし、注意を促しましょう。
公共交通機関を使用する場合は、車内のアナウンスで必要なものは利用者さんに適宜伝え
ましょう。
まとめ