安心を届ける長距離搬送                        重症利用者さんの搬送記録            

今回ご紹介するのは、重症頭部外傷を負った利用者さんの長距離搬送です。不測の事態が起きる可能性が高い状況でしたが、家族に寄り添い、安心感を届けることを最優先にしたドライバーと医療スタッフたちの取り組みをお伝えします。

搬送の依頼があったのは出発日の2週間前のことです。利用者さんは重症頭部外傷を患い、人工呼吸器管理が必要な状態で、長距離移動におけるリスク管理が重要なケースでした。

そのため、人工呼吸器や医療用モニターを準備し、医師と看護師が同乗することで、緊急時にも対応できる体制を整えました。

▲搬送準備の様子-1
▲搬送準備の様子-2

搬送開始時、ドライバーと医師・看護師は緊急時の対応や、搬送中の留意点など、慎重に準備を進め、出発しました。搬送中はスタッフ同士の連携を重視し、利用者さんの状態をこまめに見守りながら進行していきました。

特に重症頭部外傷のケースでは、車両の揺れやカーブの遠心力が脳に負担をかける恐れがあるため、ドライバーは慎重に車の速度を調整し、適切なルートを選びながら運転を行いました。また、高速道路での長距離移動のため、2回の休憩を取り、人工呼吸器の設定や利用者さんの体調を確認するなど、安全管理を徹底していました。

看護師は、ご家族の不安に寄り添うために、声掛けをしながら心をほぐすようなやり取りを心がけていました。場の空気を和ませる声掛けや、ご家族に対する気配りが伝わり、会話を通じてお母様の表情も次第に柔らかくなっていったのが印象的でした。

搬送先に到着したとき、利用者さんのご家族はその場にいたスタッフ全員に深くお礼を述べてくださいました。「無事に搬送してくださって本当にありがとうございます」というお母様の感謝の言葉には、長い搬送を経ての安堵と感謝の気持ちが込められていました。

搬送中、ご家族は常に不安な気持ちを抱えながらも、スタッフのサポートにより、少しずつ安心感を得られたといいます。

到着後のその感謝の言葉は、医療スタッフにとっても忘れられない瞬間となったそうです。

今回の搬送では、利用者さんの体調管理をしっかり行い、ご家族に寄り添う姿勢を大切にしました。医療スタッフ同士の連携はもちろん、ご家族の要望や気持ちを汲み取りながら進行することで、搬送がスムーズに進みました。

看護師や医師は、ご家族とのコミュニケーションを大切にし、「どのような声掛けが必要か」「どのような配慮が安心感を与えるか」を常に考えながら対応していました。搬送中に気づいたことや、ご家族の小さな要望にも耳を傾けることで、ご家族の不安を少しずつ取り除いていくことができました。

ドライバーは今回の搬送を振り返り、緊急対応の準備と心のケアの重要性を改めて感じたそうです。重篤な状態の利用者さんの搬送では、予期せぬ事態への対応と、きめ細やかな配慮が求められます。そのため、医療スタッフとの密なコミュニケーションや事前準備が欠かせません。

家族の声を丁寧に受け止め、安心感をより高めるサービスを提供するために取り組んでいきたいと考えています。

安心の搬送をお届けするために──日々の取り組みを大切に

今回の搬送は、不測の事態が起きる可能性を伴う難しいケースでしたが、スタッフ一人ひとりの連携と家族に寄り添う姿勢が、搬送を成功に導く大きな要因となりました。

このような経験を積み重ね、今後も安心・安全な搬送をお届けするために、日々取り組んでいきます。

 
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