2020.06.03あなたの街のドコケアさん vol.2 渡辺めぐみさん(福岡県)

「あなたの街のドコケアさん」では、ドコケアに登録してくださった全国各地の魅力的な介助者さんをご紹介しています。

第2弾は、障がいを持って生きる子どもやその家族に対してのサポートを行なう「NPO法人福岡市笑顔の会」代表の渡辺めぐみさんです。

渡辺さんは、NPO法人の代表として活動する一方、ご自身も医療的ケア児・重度心身障がい児の息子を育てる母でもあり、ドコケアでは介助者・依頼者両方とも登録してくださっています。

障がいがあっても外出できる世の中をつくるためのドコケアの活用アイディアを中心にお話していただきました。

参考:NPO法人福岡市笑顔の会

 

▼ドコケア介助者登録をしたきっかけを教えてください

ドコケアを知ったきっかけは、Facebookでした。
自分自身も医療的ケア児・重度心身障がい児の息子を持つ母であり、おでかけという部分で億劫さを感じることがあるのですが、ドコケアはその億劫さを少しでも軽減して助けてくれるシステムだなと思い、興味を持ちました。

依頼者としても登録しましたが、逆に自分のこどもが児童発達支援事業所などに預かってもらっていて空いている時間には、自分と同じようなことで困っているお近くにいる誰かを、資格を持っていない私でも助けることができるかもしれないと思い、とても魅力を感じて、依頼者としてだけでなく、介助者としても登録しました。

 

▼外出支援に対する想いを教えてください

国や地方自治体による公的支援もありますが、それには日数や外出の目的に縛りがあります。
例えば、私の住む福岡市では、公的に介助していただけるおでかけの権利は、月40時間以内と決められています。
外出の目的にも制限があります。

「自由に動けない」という制約から健常児との差を感じてしまい、もっと自由なおでかけの権利が与えられないものなのかなと思います。

時々私と息子でスーパーにお買い物に行くことがあるのですが、いつでも自由にスーパーに行けるわけではないので、まとめ買いをすることが多いです。
その際、かたや息子をバギー(こども用介助型車椅子)で押しながら、かたや大きなお買い物のカートを押していて、他のお客様にご迷惑がかからないように、縦にバギーとカートを並べてお買い物をする状況というのが、非常に大変です。
こんなときにドコケアで「1時間でもいいので手伝ってもらえないですか」というように、いつでも気軽にお願いができると助かるなと思います。

参考:公的移動支援の限界

 

▼NPO法人「福岡市笑顔の会」としてどのようにドコケアを活用したいですか

自分自身が息子と療育センター(障がいのあるこどもに対して治療・教育を行なう施設)に通っているときに、障がい児を持つ親御さんのPTAのような療育の会という組織団体で活動していました。
療育の会は満期1年だったのですが、そこで出会ったメンバーたちと「ひとりではない、孤独な育児にならない障がい児の子育て」をテーマとして、NPO法人福岡市笑顔の会を立ち上げました。
療育をする側のお父さんやお母さんの集う場所として懇親会やイベントを開催したり、病院からの依頼を受けて、はじめて障がいを持つようになった両親に対してのメンタルフォローなどをしています。

実は、NPO法人福岡市笑顔の会のメンバーの中でも、ドコケアのシステムを使ったら、「この子やご両親は救われるのではないのかな」と思い当たる方が何人かいて、ドコケアを紹介しました。
メンバーもドコケアに興味を持ってくれて、早速登録してくれました。
また依頼者だけでなく、かかりつけ病院の方や顔なじみの訪問看護師さん、障害者支援をしている他のNPO法人の方など、介助者になってくれそうな方ともつながりがあるので、ぜひ紹介したいと思います。

NPO法人福岡市笑顔の会として、福岡から発祥で九州一円にドコケアのシステムを広めたいという想いがあるので、SNSやホームページを活用して広報していきたいです。また、現在は新型コロナウイルス感染症の影響で自粛していますが、懇親会やイベントを開催したときには、ドコケアのパンフレットを使って、どんどんドコケアのネットワークを広げていきたいなと思います。

参考:ドコケアパンフレット

 

▼身近なところで新型コロナウイルス感染症の影響はありますか

医療的ケア児・重度心身障がい児の中には、喉のところに穴を開ける喉頭気管分離術や気管切開術を受けている子がいます。
そのような子は直接的に飛沫感染を受けやすく、感染症にかかるリスクが高いという怖さがあります。

けれどもやはり日常生活に不可欠なお買い物をする必要はあり、私がお買い物に行っている間、息子を一人でお留守番させておくのも心配です。
もしドコケアがあれば、私と息子と介助者さんで車に乗ってスーパーまで行き、息子を店内まで連れていかなくても、車内で介助者さんに子どもを見ていてもらうという利用方法もあるのかなと思います。

気分転換や心理的負担の軽減のためにも外出は必要ですが、外出自粛や感染リスクを極力遠ざける工夫も必要です。ドコケアを活用して工夫していきたいです。

 

▼新型コロナウイルス感染症が落ち着いたら、どんなおでかけをしたいですか

まずは普通のことなのですが、家族で近くのスーパーや遊園地に行きたいです。
また、障がい児がいるから家族で旅行に行けないという感じが嫌なので、年に2回以上は必ず家族旅行に行っています。今まで沖縄、東京、大阪、京都、色々なところに家族で行きました。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が収まったら、ぜひ遠方にも行きたいです。

今まで遠方に家族旅行に行ったとき、「ああ、こんなときもう1人誰か手伝ってくださったら、行動範囲が広がるのにな」と旅行の度に思っていました。
ドコケアのシステムがあれば、旅行先の介助者さんに介助をお願いできるので、「障がい児を抱えているからどこにもいけない」ではなく、ドコケアという名前の通り、いろんな地域、どこにいっても誰かが助けてくださるという安心感で、行動範囲が広がると思います。
新型コロナウイルスが落ち着いたらぜひ、活用させていただきたいなと心から思います。

ドコケアがクラウドファンディング「READY FOR」に挑戦!

 

 

▼障がい児を介助するドコケア介助者へのアドバイスをお願いします

当たり前のことなのですが、「かわいそう」というような言葉は使わないようにしていただきたいです。
「かわいそうだから助ける」ではなく、一緒に医療的ケア児とのおでかけを楽しんでいただけると、依頼者側の家族としてはとても気持ちがよく安心して依頼できます。

もちろん介助者さんは個人で移動支援をされると思うのですが、ドコケアさんの看板も背負って働くことになるので、変な発言をしないことや、身だしなみ、社会人としての最低限のマナーを守っていただければ、「またお願いしよう」という継続性が生まれると思います。

また、ドコケアのシステムのおでかけ前に依頼者と介助者でやりとりできるチャット機能はぜひ活用していきたいですね。実際に対面をする前からコミュニケーションをとって人間関係を構築できるのは、お互いの不安解消になると思います。

参考:チャット画面

 

▼最後に一言お願いします

「助け合い」という点で、困っている人は、実は身近にいる人が支援者になってくれるということに気づけたら、自ら困っていることを発信しやすくなるのではないかなと思います。
ドコケアはそのきっかけづくりになると思います。

ドコケアを知っているということが当たり前になるような、大きなネットワークになることを望んでおります。

 

渡辺さんご自身も障がい児のケア経験があり、依頼者の気持ちが分かるドコケアさんとして、福岡を中心に活動してくれようとしていて、とても頼もしいです。
NPO法人福岡市笑顔の会のテーマの「ひとりではない、孤独な育児にならない障がい児の子育て」をドコケアのシステムで少しでもお手伝いできたらいいなと思います。

ドコケアでは、渡辺さんのような依頼者・介助者ともに登録してくださる方や、障がい児・障がい者の外出支援にご興味のある方の登録をお待ちしています。

渡辺さんのインタビュー動画はこちら